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感謝の心(教区感謝祭法話)NO1

教使の法話 感謝の心NO1

南河内教区便り平成21年1月号に、平成20年最後の教区感謝祭で、如意寺のお坊さん岩城祥英さんがされた法話が掲載されていましたので転記しました。
このお坊さんはお若いのですが、熱心でお話も上手で、約1時間のお運び講話では終わりまで信者の顔をみて喋り続けられるお方です。
聞いていまして、自分の話に感動されるというか、熱中されるあまり脱線するように思います。
私の尊敬するお方ですが、この話も2箇所あり私見を述べたいと思います。

高野口教区の役員され、かつお運び教使として全国を回っておられた岩城様のお運び講話を北九州門司で受講したことがあります。
演台の原稿を見ないで終始信者さんの顔を見て、講話をするという信念を持っておられる方に出合ったことをいつも思いだしながら岩城祥英教使のお運びの法話を聞いていました。
岩城教使の法話は長いのでNO1~4にわけて投稿します。


感謝の心

早いものでもう11月、今年も残すところ1ヵ月となりました。
いつも、今時に思うのですが、今年の1年は早いなあと。
早いなと思えること自体が感謝させていただかねばいけないと思うのです。
病院で天井ばかり見ていないといかんことになったら1日というのは本当に長いのではないかと思います。
1年が本当に長かったと言うことは、つまらんことでございまして。
それに引き換え早いと思えることは、元気であればこれこそで、有り難いと思うことが大事ではないでしょうか。
そう考えると感謝できることは私たちの身の回りに一杯あると言うことです。
宗祖様は、与えられて初めて感謝するのではなく、身の回りを見渡して自分の身詰め方を変えて感謝を拾い出していかなければ、本当の心の豊かな幸せを感じる事はできませんと教えられているわけです。
そのお言葉に、今一度立ち返って自分自身の周りを見渡してみると、望む事は一杯あるはずですが、満たされているありがたいと思える事も一杯あるはずです。
先日、新聞を見ておりましたら「ない」とことから「ある」ことの有り難さを知る事ができるのだと、健康を頂いている時はさほどありがたいと思わないが、1度健康が一寸でも手から離れてしましますと、健康ほど有り難いものはないと判ってくるのです。
「無い」という所から「有る」ことの有り難さを知るという事でございます。
世界にはまだまだ発展途上の国が一杯あります。
そんなところに自分の身を置いてみた時、初めて日本に住んで、今こうして生活させて頂いていることの本当の有り難さを感じずにはいられない。
朝起きて屋根の付いた家に住んでいることが有り難い。
暖かな湯気の出る(風呂に入れる)ことの有り難さ。
教育というものを最低でも「義務教育の権利」頂いている事が有り難い。
どんな事でも、一つ一つでも有り難い筈なんだという事なんです。
途上国では、ストリートチルドレンといわれる親を亡くして路上で暮らす小さな子供たちが沢山なんだそうです。
ましてその子供の願いとはというと、何はともあれ食べる事、これが最大必死の思いなんだそうです。
今日は何処で雨露を凌ごうか、何処でお腹を満たそうかという事ばかりだそうで。
そんな事を考えてみますと、私たちの生活は天国のようだという事なのです。
そんな生活を1日でも3日でも1週間でも心配しないで暮らせる事ができるなら、いつ生命預けてもよいと思えるくらい私たちの日々の何でもない一コマ一コマが命をかけてもよいという事なんです。
日本でも路上で暮らす人達はいるのですが、その人達ですら凄いという事です。
何が凄いかというと、その人達は新聞を読んでいるという事、発展途上国では教育を受けていないので文字が読めない。
そんな事を考えますと、求めれば豊になったらなっただけで、もっともっと望んでいく私達です。
まあそれも、1つの文明の発展という事では欠かす事のできない欲というものになってくるのですが、それはそれとして、置かれている立場に対して有り難いという気持ちを向けて行かなければ、その人達に対しても、冥加に勿体ないという私達の生活になっていくんではないかと思います。
誰しもが当たり前に暮らして行くことが当たり前だないくらいに有り難いと思える。
そんな自分の生活と捉えて1つ1つ見つめていくと、それこそ満たされた不幸のない生活をだれしもが送らせてもらっているのではないでしょうか。
今年1年を振り返っての感謝を心に思い浮かべ、中々感謝できないという事すら感謝という事で解決をさせて頂いて、12月は有り難いという生活を送らせて頂きながら良い年を迎えて頂きたい。
11月は心の準備の月とさせて頂きましたら、なおさら有り難いのじゃないかと思います。
どうか感謝祭は感謝の心を膨らます。感謝を拾い。感謝を集めて頂く時間でございます。
意味深い時間をゆっくりお過ごしになって温かい心でお帰り頂きたいと思います。

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