カテゴリ:講師の回想( 35 )

故梅木先生回想録88

御所教会の機関紙幸真昭和20年10月1日号から頂きました。

回想録87からの続きです。

回想録80に戻ります。

先祖が下のものを苦しめた因縁、これが子孫の因縁となって、私も下の人達の道具となり、上と争い、上を苦しめる因縁を積むようになっていたのだ。
だから、幾ら人のために尽くしても働いても因縁の報いを受けていたのだから、因縁を積み重ねてきただけだった。

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故梅木先生回想録86

御所教会の機関紙幸真昭和20年8月1日号から頂きました。

故梅木先生回想録 86(※ 組合員のためにやった努力と公金横領の因縁、人間世界の上下関係)

回想録回想85からの続きです。
回想録80に戻ります。

ところが後任の役員が、後始末をしてくれなかったので、物価庁から残金の催促で、係官が組合へ来た。梅木が使い込んだのだ、というのでこの処置について理事長と私の家に来たのだった。
一時預かっていた差益納付金を組合経費に流用したことを話した。
私用に使ったのではないが、使い込んだ事実は曲げられない。
私は係官にすべてを話した。
私がそれを弁償するのが本当なのだが、そのお金がない。
全く申し訳ないことだったと詫びた。
それでは上司に報告して態度を決めるといって係官は帰った。
翌朝、私は尊女のもとへ駆けつけた。
尊女は気の毒そうな顔をされて
「大変なことになりましたネ。あなた個人のために使ったのではないけれども、やはり公金横領ということになるでしょう。けれども弁天さまはあなたは正しく、正しく生きてきたのだと仰っています。

正しく人のために思って今日まで色々の仕事をしてきたのですが、一方では他人のためになることしたのですが、また一方ではそのために上の立場に立つ人を苦しめてきています。

上というものは大切なものです。
下の人達が困っているからといっても、上を辱め、上を困らせた罪は深いのです。
下も良くしなければなりませんが、上も良くしなければなりません。
下があるから上がるのですけれども、上があるから下が治まるのです。
この順序を良く考えねばなりません。
あなたは今まで他人のためになることしてきたのですけれど、何時も上を苦しめ、泣かせています。
この因縁があるから、尽くしてあげた人達から裏切られるのです。

他人のために尽くした人は徳のある人でなければならないのに、あなたは少しも徳が実のっていません。
これは上を痛めつけてきた罪の報いで、切角の徳も失ってしまうのです。
あなたの先祖は身分の高い人だったが、下を苦しめてきたのです。
その子孫のあなたは、苦しむ人達のために、上と争ってきたのです。
その良い報いが来ないのは、先祖の因縁の償いをしているのです。
だから、徳は少しも積めていないで、また逆に因縁を積んでいます。恐ろしいことです」

※印はブログ者の編集箇所
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故梅木先生回想録85

御所教会の機関紙幸真昭和20年7月1日号から頂きました。
故梅木弁雄様回想録85

回想録回想84からの続きです。
回想録80に戻ります。

だからこの時も、単身東京物価庁に乗り込んだ。
担当部長に会い、行政の理想を説き、物価行政の誤りを指摘して論戦した。
その結果、私の理論を理解してくれて「貴意に副うて善処する」確約をしてくれた。
その後、雑談に入って「あなたは田舎におるのはおしい人だ。
是非中央政界に出て、日本のために働いてもらいたい」といっていた。
お世辞だと思っても、矢張り悪い気はしなかった。
「この交渉は成功だ」と思ったからである。
その後、物価庁から「個人納付を取り消し、組合に対し業者の総額を通知するから、これを業者に適当に割り当て徴収して欲しい」という通知が来た。
その総額は、業者各戸に来た告知書の総額からみると10分の1に減らされていた。
私は心で万歳を唱えた。
早速役員会並びに総会を相次いで開き、物価庁の報告と割り当てを協議した。
業者は喜んで承諾してくれた。
殆どの業者は、早速組合へ割当額を納めてくれたので、その都度物価庁へ納めた。
残る業者は承諾しながら、何とか理由をつけ延引したり、また内金しか持ってこなかった。
だから纏まったお金が集まらないので、纏まるまで一時組合で保管していた。
組合は組合業者の賦課(ふか)金によって経費を賄っていた。
業者は勝手なもので、業者個人が必要な時は組合、組合というが、どうにか商売が成り立っていると、組合無用論を唱えたりする。
だから賦課金を唱えたりする。
だから賦課金を納めない者もでてくる。こんな事で組合を維持することが出来なかった。
職員の給料も払えなかったので、一時預かった差益金などを流用した。
こんな事などがあって、私は組合をこれ以上続けて行けないので辞めることにした。
人の心は実に冷たい。
100数10軒の組合業者の殆どが無資格者だった。
これを県庁と折衝して合法的資格を与えるよう努力して、造った店舗ばかりである。
その当時は泣かんばかりに喜んでくれた人たちも、2年3年経ってくると「お前なんかの世話になったのか」という顔をして、組合をないがしろにしている。
だから人の心が情けなくなって。組合を辞めることにした。

回想録回想86へ続きます。
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故梅木先生回想録84

御所教会の機関紙幸真昭和20年6月1日号から頂きました。
故梅木弁雄様回想録 84

回想録回想83からの続きです。
回想録80に戻ります。

私は、偉い先生ではない。でも信仰一筋生きられたのは尊女と妻のお陰である。
妻の姿はまた、日本の妻の姿ではないかと思う。表面堂々と活躍する男族。
これは妻族の変身であるとも言えるのではないか。
ことに弁天宗信者の共通した姿を代弁してるのが妻ではないか。
そう思って智辯尊女に続く健気な信者妻を妻に求めて書き続けている。
敢えて厚顔を謝す。合掌

因縁は恐ろしいもの。その1つ1つを知らして頂いた。
先祖の仏様の障り恐ろしいものだが、現世で積んだ因縁の報いもまた恐ろしい。
ここにまた、現世の因縁に苦しみ、お諭しを頂いて救われたことを懺悔しよう。
子供の問題が片づいてまもなくのこと、以前、私が専務理事をしていた某卸商業組合の理事長が、大阪物価局の事務官と私の家を訪ねてきた。
それは物価差益金の問題だった。
私が組合に在任中、商品の丸公価格の値上げが行われた。
物価庁から、業者各戸に値上げによる差益金を納付せよと言う納付告知書が舞い込んだ。
見れば相当な金額だ。驚いた業者は、組合に押しかけた。
不当な差益金の決定だ。何とかならないかと泣きついた。
通知金額は在庫商品の実績から見て無理からぬ決定額であったが、在庫品すべてが売りきれるものではない。
売れない商品も相当在庫しているわけで、これを直ちに売れるものとして、価格査定をしたところに、事務官僚の机上行政があった。
業者の歎くのも無理からぬことだった。私は組合のために起たざるをえなかった。
私は元社会党に属し、大衆の利益を守るために、いろいろ活動してきた。
町民集会の決議で税務署長と交渉したこともあった。
ある時は業者の商権確保のため、知事や部長と折衝したこともあった。
しかし、団体で押しかけて相手に威圧をかけることはしなかった。
私という人間の持つ実力を持って、相手と対面し、私の持つ論理をもって、相手を説服せしめることだった。

回想録回想85へ続きます。
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故梅木先生回想録83

御所教会の機関紙幸真昭和20年5月1日号から頂きました。
故梅木弁雄様回想録 83
回想録回想82からの続きです。
回想録80に戻ります。

もし弁天さまにご縁をえなかったら、どんな不幸な道に落ちたであろうと考えると、空恐ろしい想いがした。
こうして、妻と二人の日参が1ヵ月続いた。
ある日、父兄会で学校に行くと「この頃はすっかり変わりました。
筆入れを見ると目新しいものが入っていません。
鉛筆もチビの鉛筆を使っていました。
あんまり変わり方が激しいので、家庭で厳しくお叱りになったのではないかと心配していまます」
受け持ち教師からこんな事を聞いた。
「いや叱るほどのことはしていませんが、注意だけはしておきました。
いろいろと心配をかけて恐縮です」
と挨拶しておいた。
家で妻にこの話をした。
「まあ良かった。弁天さまのお諭しの通り、親に因縁だったのですね。
親の心1つで子供が犠牲になるなんて、本当に可哀想なことです。
本当に有り難うございました。
弁天さま」妻は祭壇に灯明を上げ、お礼を申し上げた。
私も後に続いてお礼をした。
「これからは子供のために正しく神の道を歩んで行きましょう」
妻は私を戒め励ました。

(お言葉69:しっかり祈りなさい。成就しないことはないはず)

全くお言葉の通りだった。そして私は自戒して、懺悔させて頂いたが、いつも妻に主導権を持たれていた。
そのお陰で助けて頂くことができたのだ。

(お言葉57:救われたいとのひたすらな心、その心だけがあなたを救うのです)

こうして子供を救って頂いた。私は妻を書きすぎた。
妻を誇張し、宣伝し聖像化するおめでたい男と笑う向きがあるかも知れない。
尊女はご生前、私が心おごった時
「先生、あなたが偉い先生になったのは、あなたの力ではない。
私と奥さんがあなたを育ててきたんですよ。
だから自分の力だとうぬぼれてはいけませんよ」

回想録回想84へ続きます。
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道険しかりし(私の歩いたみち)7(終わり)

道険しかりし(私の歩いたみち)6の続きです。

(編集項目:ブログ者)
43 活動家養成の研修学院へ生まれ変わる
44 磨きの材料が与えられる行の場
45 得度し法名祥如を頂く
46 宗祖さまのご注意
47 宗祖さまから頂いた服地
48 宗祖さまの公正な取り扱い
49 宗祖さまの気配り
50 宗祖さまは教育者
51 宗祖さまとの出合いの喜び
52 私の小さい時の母の思いで
53 母の弁天さん信仰
54 有終の美を飾る準備
55 初心忘れずのトイレ掃除と信者が磨く天理教のきれいなトイレ
56 私は弁天宗の周梨槃得になりたい

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道険しかりし(私の歩いたみち)6

道険しかりし(私の歩いたみち)5の続きです。

(編集項目:ブログ者)
35 想い出は宗祖さま作詞「夜もすがら」の作曲
35 研修科の想い出、目の見えない方
36 研修科の想い出、宗祖さまの真心とお慈悲
37 研修科の想い出、神経を患っている方
38 神経を患っている方の因縁解き
39 研修生いろいろ
40 ご母堂さんと研修生
41 ご母堂さまと私
42 研修生のお世話をする自分を振り返って

道険しかりし(私の歩いたみち)1にリンクしています。

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道険しかりし(私の歩いたみち)5
道険しかりし(私の歩いたみち)4の続きです。

(編集項目:ブログ者)
28 研修科1日の午前の行
29 研修科の質素な食事と食事作り
30 研修科1日の午後の行
31 百姓仕事(今は宗に田も畑もありません)と貴重な体験
32 苦しい柴刈り仕事と喜び
33 研修科1日の夕方から夜の行
34 研修生の指導
34 研修生との起居生活と宗祖さま管長様の夢

道険しかりし(私の歩いたみち)1にリンクしています。

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故梅木先生回想録82

回想録回想80からの続きです。

御所教会の機関紙幸真から頂きました。
故梅木弁雄様回想録
回想録回想82(20年3月号)

瞬きもせずに聞いていた妻は「困った人ですね。
そんなに外の人が目に映るのですか。
も今はそんなことを詮索している時ではありません。
あなたの因縁を受け継ぐ子供が可愛そうです。
あなた、しっかり懺悔してくださいね。
子供を早く救って頂かねばなりません。
あなたの罪だからと言って、あなた1人に任せておくことはできません。
私も明日から日参してお詫び申し上げましょう」すまないと心で詫びた。
連れ添う夫が他に心を移していたのだと知れば、妻の自尊心は傷つくことであろう。
その屈辱はいかばかりであったろう。
人一倍勝ち気であるだけにその屈辱は強かったに違いない。
妻はそれを堪えている。
しかも恩讐を超えて妻は、私のその罪を神に詫びようとしているのだ。
我妻ながら、まことに立派な女性だと思った。

(お言葉33:満足を知らぬ人はいつまでも不幸です)

(お言葉68:人の足らぬ点を補ってあげなさい)

翌日妻に引き立てられるようにして五條に詣った。
「偽善者の私をお許し下さい」顧みてその1つ1つを懺悔した。
100回、150回お百度を踏んで祈った。
傍らの妻を見れば、いつ果てるともなく祈りは続いていた。
もう疲れてよそうとした私も、妻の姿に励まされ、また祈った。
帰りの列車の中で、「すまないな」心からいたわりの言葉をかけた。
「いいえ、あなたが因縁のない人になって欲しいのです。
1日も早く子供を助けて頂かなければなりませんもの」笑いながら妻は言った。
「弁天様は本当に有り難いお方です。
美しいお方ですが、どこまでもお優しい情けをかけて助けてくださるのですね。
このように諭して頂けなかったら、あなたも子供も、どんなことになったか分かりません。
本当に有り難いことです。一生懸命お縋りしましょう」
本当にそうだと思った。

回想録回想83へ続きます。
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道険しかりし(私の歩いたみち)4

道険しかりし(私の歩いたみち)3の続きです。

(編集項目:ブログ者)
19 布教師講習所
20 始まったお運びの話
21 お運びに関して宗祖さまの諭された心構え・態度
22 宗祖さまの願われた幸せになる行
23 研修科(当時は修養科)4期生
24 因縁因果を、自己の因縁を知る
25 喜びと感謝の因縁解き
26 振り返って思う最高の行でした
27 ご神示で梅木先生の研修科お手伝いをする

道険しかりし(私の歩いたみち)1にリンクしています。

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