ご宗祖さまの物語(3)

ご宗祖さまの物語(3)土の中の50銭銀貨

都島教区便り平成21年7月号に「ご宗祖さまの物語(3)」と題して教区長優谷壽男さんの記事がありました。
ご宗祖さまの物語(2)に引き続き参考になりますので転記させてもらいました。
ご宗祖さまの物語(1)に戻ります。

カテゴリーは「講師の回想」に入れます。
優谷教区長はお運び研席の教使でした。
ご宗祖さま物語は、宗祖伝の原稿からのお話ではないかと思い、従って教区便りの記事を転記することにしました。

優谷教区長さんは教区便りの挨拶で3回目の話についてお宗祖さまが掘りあてられて、どういう風に使って助かったとか、50銭銀貨を何に使ったのかという所がポイントであります。当時はロープウエイも電車もありませでした。また楽しみにしてください。
と述べられています。
私もお運び宗祖伝3講で何度も電車賃に使ったと聞きました。
さらに土井タツ女様の前に出て行きお告げを聞かれたことも初耳です。
お宗祖さま物語を転記してよかったと本当に思っています。

リンクしていますから、50銭銀貨の出ている宗祖伝2講、3講の法話を見てご確認ください。
宗祖伝2講19年』『宗祖伝3講19年





ご宗祖さまの物語(3)土の中の50銭銀貨

上市の知人の勧めで、少し上流にある楢井にある毘沙門天にお詣りをした。
お告げがよく当たるというので、毎日大勢の参拝者があった。
3人の子供を連れたスエ(原文はすえ)はお堂の隅でお祈りをする人たちの中にいた。
お代の土井タツ女は、婿を取り、3人の子を生んだ後、一念発起して信貴山に籠った。
そして千日行の満願の日霊感を受け、大地教会を開き教祖となった。
30代の美しい女性であった。
そのお代が一心に祈っていたが、突然参拝者の方を振り向いて「3人の子を連れた婦人が参拝に来ているはずじゃ。神さまの前に出なさい」と叫んだ。
参拝者はざわついた。
2人の子を連れた婦人はいたが、3人を連れてきている人は見当たらない。
スエの隣に座っていた老婦人が「あなたよ。あなたしかいないよ。3人の子連れは。早く前に出なさい」と大きな声で言った。
それに気づいたお代は「そなたじゃ。早くこちらへ」と手招きした。
スエが3人の子供を連れてお代の前にでると、
「今は辛いだろうが、日々の真心を神は受け取っている。死んだ気になって辛抱せよ。3人の子のうち1人は神の心を宿している。いずれ何不自由のない境遇になって、日本中の名所旧跡を訪れることができるようになる。その子の成長を楽しみに辛くとも勤めよ。死んではいけない」というお告げを下さった。
すえはkのお告げを胸にとどめ吉井家に帰る決心をした。
死んだつもりで姑タツ(原文はたつ)に仕えたのだった。
合わせていこうという心構えは自然と相手にもそれに報いようとする心を生じさせるものなのだ。
大正2年清子(お宗祖さま幼名)5歳の春。
タツはスエに「子供と花見に行っておいで」と12日の休みをくれた。
花見と言えば天下の花の名所吉野山がすぐ近くにある。
弁当を作って3人の子を連れて、朝早く出発した。
満開の花の山で愉快に過ごした。
あっという間に陽が西に傾きかけてきた。
この楽しい1日を与えてくれたタツへのお礼として竹篭を買った。
さて帰るとなると子供たちはどっと疲れが出て道に座り込んでしまった。
乗り物としては山駕籠しかない。
山駕籠を頼もうかと思って懐を探ってみると大変だ。財布がない。
どこで落としたのか。
最後に財布を出して花篭を買った店まで戻ってみた。
途中に落ちてなかった。
店の人に尋ねても知らないと言う。困ってしまった。
スエ1人なら急いで山を下りられるが子供たちを歩かせるのは無理だ。
そんな時、道端の土を石のかけらで掘っていた清子が、「こんなものが出てきた」と言って50銭銀貨を見せた。
どうしたのかと尋ねると「土を掘りたくなって掘っていたら出てきた」というだけだった。
当時の大工さんの日当が50銭から60銭だった。
山駕籠1丁頼むのに充分な額だ。
お蔭で遅くなることもなく家に帰りついた。
楢井の毘沙門さんで告げられた神の心を宿した子というのは清子であるとスエは確信した。
吉野軽便鉄道は、大正元年国鉄和歌山線の吉野口から現在の六田まで開通していた。
吉野鉄道と改称して吉野川を渡り、吉野まで伸びるのは昭和3年、ロープウエイの開通は昭和4年である。
従って、大正2年では、六田までした開通していなかった。
しかし、行楽客は鉄道利用者が増え、「柳の渡し」から歩いて登ったのである。
金峰山寺で法要があるとき、招かれた高僧方は柳の渡しの南岸から輿に乗って昇り降りしたということである。
現在の金毘羅さんのような駕籠かどうかわからないが、山駕籠という文字は見られるそうだ。
疲れ切った2人の子供を駕籠に乗せ節子を背負ったスエは夕暮近い吉野山を下ったことだろう。
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by nohara4241 | 2009-12-08 21:25 | 講師の回想