故梅木先生回想録92

故梅木先生回想録92

御所教会の機関紙「幸真」昭和21年2月1日号から頂きました。
故梅木弁雄様回想録
お宗祖様のお話では、故梅木先生は弁天さまがお前に2人の弟子を与えてやると言われ、与えられたお弟子さんの1人です。
故梅木先生回想録91からの続きです。
回想録80に戻ります。
「私の罪は許されないのだ。
許されない罪を知りながら、なおその罪を逃れようとする。
その心が許せないと弁天さまはお叱りになっているのだろう」
悲しいことだがその通りだ。
「犯した罪の報いは受けねばならない。
その償いを快く受けよう」そう思うと、弁天さまに申し訳ないお願いをしてきたと思った。
我が身勝手を深く恥じた。
動かない体を無理にうつ伏せにして十輪寺に向かって合掌した。
「弁天さま、尊女様、罪深き私をお許し下さい。
私が勝手な罪を犯しながら、その罪の報いから逃れようとする卑怯な私をお許し下さい。
人の風上に置くことのできない人非人だとお叱りになっていることでありましょう。
私の罪は、私が償います。
無理なお願いをして参りました愚かな私をお許し下さい」
床に伏せた顔から溢れ出る涙は何時までも何時までも床を濡らし続けた。
犯した罪から逃れようとした卑怯な心をお詫びした私は、もう助かろうとは思わなくなった。
身動きのできない体を床に横たえて、裁きのある日を静かに待った。
「鍛えてない体だから、お百度の日参が体にきつくこたえたのでしょう」
妻はこう言って慰めてくれた。
「そうかもしれない」
軽く答えて、私の覚悟を話さなかった。
妻に打ち明けて、ショックを与えたくなかった。
くる日もくる日も、床にある私の心は空しかった。
縋ることのできぬ心は堪らなく空しかった。
4・5日過ぎて、ようやく床の上に座るようになった。
あきらめ……それは死のように静かで寂しいものだ。
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by nohara4241 | 2009-02-24 11:39 | 講師の回想