故梅木先生回想録91

故梅木先生回想録91

御所教会の機関紙「幸真」昭和21年1月1日号から頂きました。

お宗祖様のお話では、故梅木先生は弁天さまがお前に2人の弟子を与えてやると言われ、与えられたお弟子さんの1人です。

故梅木先生回想録90からの続きです。
回想録80に戻ります。

「あなた、あなた」の声に呼び起こされて、ようやくこの夢幻境から目覚めました。
大変なごり惜しい思いをしながら起きあがった。
「あなたどうしたんですか。ウンウンうめいて床柱にしがみついていましたので起こしました」
妻に言われて気づいたが、うつ伏せになって右手で床柱のすそを握っていた。
「身体が弱っているので、夢にうなされたのだな。でも恐ろしい夢だった」
妻に夢の詳細を話した。
「これはよい夢じゃありませんか。白蛇は弁天様の使いと聞いています。きっと弁天さまが助けてくださるお知らせです。こんなよい話は他人に話さないようにしましょうね。」
「そうだな、あんないい気持ちになったことは初めてだ。弁天様が助けてくださるお知らせなのだろうか」
そう思って希望をもった。
翌日もまた痛む足腰を杖に託して十輪寺へまいった。
ようやく寺にたどりついて、お百度を踏んだが、もう10回も踏めなかった。
とうとう19日の朝になって床の中で体が一寸も動けなくなった。
トイレに行きたいと思うが、はい出すこともできない。
昨日まで痛んでも、どうにか動くことができたから杖にすがって歩いて、十輪寺にまいることができたが、床の中さえ動くことができなくなっては、もう詣ることができない。
あと3日で満願だというのにとうとう詣れなくなってしまった。
「万事休す」
「もう弁天さまにお助け頂くことはできないのだ」
と思うと、無念の涙が溢れ出てきた。
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by nohara4241 | 2009-01-28 06:41 | 講師の回想