道険しかりし(私の歩いたみち) 1

道険しかりし(私の歩いたみち) 1

西川先生は、お宗祖様のお側でお仕えし、研修科の担任されてるなど、立宗後の草創期に活躍され、本部の宗務員として勤務されていましたが、最近亡くなられました。私はお運び講師としてお出会いさせて頂きました。
その西川先生が400字詰め原稿用紙に122枚に書かれた遺稿を入手しましたので、ブログにぽつりぽつりと投稿します。





宗の草創期に活躍されてお宗祖様の教えを沢山受けた方々で書籍を残されたのは梅木先生だけです。
梅木先生の「光求めて」では、本当に色々な神様がいること、お宗祖様との対話や諸行事の開始エピソードでは大変驚かされ、この西川先生の遺稿もそうです。
信者を教え導く記述態度のある宗教家的本ではな、1信者の観点で自分の信仰について反省教訓を書かれているのです。
お宗祖様在世に活躍された方々のお話が書籍にならないことは本当に残念なことだと私は思っています。
お宗祖様のお側で多くの事を見聞され、沢山のご神示やお陰話、おまじないお薬をご存じであり、豊富な経験から人生相談もできると思うのですが、そのような方々の活躍の場がなくなりましたね。
弁天宗は仏教とは言いつつ、神様弁天様の教えを人間として生きて行くために社会生活規範として実践する宗団です。
宗教団体のお坊さんの資格を得る何とか課程を卒業したからこと足りるものではないと思っています。
信者を導き信者に尽くす教使指導者を育てる修養修行の場として設けられた研修科も閉鎖されたままです。
西川先生の遺稿は、1前言からです。

1 前言

たどりつき、ふりかえりみれば、山川を、こえてはこえて、来つるものかな

この歌は、元京都大学教授、マルクス学者故河上肇博士の歌ですが、何故かこの歌に心ひかれ、スクラップしておいたのが目にとまり、今の私の心境にピタリだと思い、拝借させていただきました。
ふり返れば、青春時代の後半からの私の生活は、本部つとめが人生のすべてになっていました。
昭和63年4月に停年となり、今足跡を静かに振りかえる時、感○(謝か?)誠に無量の思いがいたします。
ともかく、来し方を振り合えりつつ、思いつくままに、記すことにします。

私の家は、浄土真宗でよく「門徒もの知らず」と世間で申しますが、辯天さまの信仰をさせていただいて、なるほどと思います。
私の村の大字(だいじ)は大谷と申します。
この大字は、村に東本願寺の別院が建てられていたからです。
小さい頃は、両彼岸ともなれば、大谷の寺へお詣りに来る人が野辺に続いておられるほど賑わいました。
まだ小さかった私達姉妹はおじさんに連れられて寺へ行くのが楽しみでした。
寺に行けば、本堂は広いし、長い廊下が続き子供達は只もう廊下を走ったり、本堂を駆け回ったりして上機嫌でした。
そして彼岸会で賑わう時には、お店も出て、今のようにお菓子の色々がなかった時代でしたので、おじさんにホコ焼き(たいこまんじゅう)を買って頂くのが何よりの楽しみでした。
お寺参りには、このお駄賃が目当てでした。
お説教は、八尾から輪番とかいう、偉いお坊さんが来てくださるのですが、子供たちには。
これは関係ありませんでした。

私の家は、この寺の世話人をおじさんも父もし、おじさんは毎晩のように、ご先祖様にお経を唱えられ、私達も後に座らなくてはならないように思い、只なにかなしに手を合わせ、お経など歌のように聞きつつ育ちました。
お彼岸やお盆には、仏具を磨くのが、子供たちの仕事でした。
そして日々は、おっぱん(御飯)をお供えするのも子供たちの役目でした。
お経も毎晩聞いているうちに、何時しか唱えられるようになり、意味の分からない歌のようにしか思えない、この経が、ご先祖様たちが喜んでくださるのかと不思議な思いがしました。
こうして小さい頃から信仰の土壌があった言えば、聞こえはよいのですが、一向一心と申しましょうか、仏様以外には手を合わさない家でした。
こうした家に育ち、私も仏様には手を合わせ、神様などはこの世にない…、迷信だ、盲信だ、もしこの世に神様がいらっしゃればお目にかかりたいという不遜な考えを持っていました。
この神様否定の私が、その神様と終生付き合わなくたはならなくなるなど、考えても見なかったことでした。
もっとも師範学校時代に、クラスの一部の人からは、どうも宗教の世界に入って行くのではないかという印象を与えていたようです。本人は只、極端な恥ずかしがり屋で小心なだけで、先生が「斯くあらねばならないと」と仰ることは、絶対に守り、いつもきちんとすましていただけに過ぎなかったのですが…。
このいとも殊勝な外面が、クラスメートに、そう言う未来図を描かせていたようです。
道険しかりし(私の歩いたみち)2に続きます。

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by nohara4241 | 2008-03-28 10:39 | 講師の回想