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19年3月春季彼岸法要の管長法話

19年3月春季彼岸法要の管長法話
19年3月21日奈良県五條市如意寺春の彼岸法要での管長法話
(編集項目:ブログ者記)
1 前言
2 金属ものが盗られる
3 お塔婆を持って帰って供養する
4 お塔婆をお渡しする手続き
5 お寺と一緒になった供養をしましょう。(お寺の開眼法要)
6 ご先祖に届く供養をしましょう。
7 ご先祖に無関心
8 お宗祖様の仰ったお彼岸・お盆月とそれ以外の月の違い
9 日本人の先祖供養の伝統を守りましょう。
10 幸せになるお宗祖さまの教えを実行しましょう。




1 前言

午前中は多かったですが、昼からは大分減りましたね。
皆さんお墓参りもせにゃならんでしょうから、お忙しい
ですよね。本当にご苦労様です。高田教区の皆さんご苦労様です。
皆さん長時間ご苦労様でした。
沢山お経をあげて頂きご苦労様でした。
10何巻あげたのですかね。
そうなると500人で、5000巻以上あがっていることになりますのでご先祖さんもお喜びでしょう。
足が痛いでしょうけどもうすこしご辛抱ください。

2 金属ものが盗られる

ひどい世の中になりました。
金属が値上がりしているということで、あっちこっちから金属が盗まれているようですね。
今日はテレビでやっていました高校3年生の女の子が、金属泥棒を捕まえていましたね。
高校3年生でえらいなと思うのですが、気の弱い犯人で、済みません、済みませんと謝っていたそうです。
ひどい世の中ですね。
お寺の屋根の銅板までめくって行くそうですね。
この間、茨木の水子の塔の辯天さまの前にお飾りしています仏具が取られました。
金色ですが真鍮です。
同じ色をしていますから、高山で取られた金塊と間違ったのでしょうか。
仏様のものまで持って行くのです。
今は水子の塔では毎日仏具を部屋になおしています。
毎朝仏具を出してお飾りをしています。
普通の真鍮の塊と違って、大変な細工をしていますから高いのです。
皆様から御奉納していただいています。洒水から香炉から皆持っていったのです。
罰当たりな人がいますね。
奉納する方がいる方がいると盗んで行く方がいます。
つかまった方はお金が欲しかったそうですが、お金欲しかったら人のもの取らずにはたらかにゃなりませんね。
中国に持って行くそうですね。
ひどいですね。
溝蓋を外していったりしてますが、皆さん気をつけて取られないようにしましょう。
鍵をかけていると鍵まで壊して盗んで行くのでどうしょうもないですね。
茨木では境内を気をつけないと何でも持って行かれると注意しています。
お互いに泥棒にやられないようにしないといけないと思います。
この頃自動車泥棒除けに、ハンドルが回らないようにする装置があるそうですね。
宣伝にでていますので、うちもあれしようかなと思っています。
ガラス破られて、エンジンかけられて盗まれる事件がありますね。
しかしハンドルが動かないと持って行かれないですから、そんなことを考えていますが、頭のええ悪い奴がいて、ハンドルが回らない装置をやぶる方法を考えるでしょうね。

3 お塔婆を持って帰って供養する

ご宗祖は、ご先祖を大事にしなさいということで、ご供養しなさい。
回向をしっかりしなさいということを仰いましたね。
普段は、皆さん方はお塔婆を申込になって、本部(如意寺、冥應寺、東京別院のことをいいます。以下同じです)でご回向して頂いて、その後それを持って帰って、お仏壇で1週間、祀って頂いて、8日目の朝に本当は川に流すんですけれど、この頃川に流すと、お塔婆でもゴミだといって、ゴミを川に流すと怒られますから、本部へお持ちください。
本部でご処理をさせて頂くということになっています。
これで1くりック、ワンクール終わりなのですよ。
これをしっかりやらないといけませんね。
本部でお流しですかお預かりですかといってるようですが、お流しとお預かりがあるのではありません。
おうちでご供養して、流して始めてご供養の形が成り立っているのです。
自分で持って帰るのがかなわんものやから、預けといて本部でしてもらおうという横着な方がいてはいけないのです。
ご宗祖が仰ったのは、ご回向したお塔婆をうちに持って帰って、1週間、朝晩ご飯とお茶をお給仕し、お経をあげるお勤めを皆さんがするのがご回向なのです。
8日目の朝、川に流すのです。これが基本です。これを忘れてはいけません。
それをやらないと本当にご回向、ご供養したことにならないのです。
ご宗祖が仰った通りにしなければダメです。本部に預けっぱなしというのは、本当は良くないのです。
しかし、おうちに持って帰ったら、事情があって都合が悪い方、お嫁さんが持って帰るとそんなもの持って帰るなとお舅さんお姑さんに怒られるという事情がある方は仕方ないと思います。本当は持って帰ってください。

4 お塔婆をお渡しする手続き

申し込んでから、直ぐに塔婆ができるわけではありませんでね。
申し込み頂いたら、沢山申込がありますから、1週間くらいかかって書かなければなりません。
1週間の間に、本部でお経をあげて、法事を勤めて、あの教区ごとのお塔婆保管棚に安置しますので、それをお持ち帰り頂くことになります。
1週間くらいでできあがると思います。
1週間本部でご供養しているわけではありません。
お塔婆をお渡しできるようになるまで1週間かかるのです。
沢山の申し込みお塔婆を御奉仕の方に書いて頂いているのです。
大体申し込んでから1週間くらいしたらお塔婆保管棚に出せるだろうと言うことで本部で1週間お預かりしているということなのです。
1週間か10日くらいでお塔婆保管棚に出しますのでお持ち帰りくださいということです。
間違ったらいけませんよ。
申し込んだら1週間かかるのは本部でお経をあげている等ということはありません。
本部でお経をあげますのはね。
お塔婆は、ただ端に戒名を書いてあるだけでは、木の薄い板です。本部では、お塔婆に戒名を書いて、お塔婆に書かれた戒名の方をお呼びして、戒名の方のお魂をお塔婆に入れているのです。
これを開眼(かいげん)といいます。お魂入れをして、お塔婆保管棚に安置するのです。

5 お寺と一緒になった供養をしましょう。(お寺の開眼法要)

それを皆さんが持って帰ってご供養するのです。
私たちお寺さんに任せっぱなしではなく、皆さん自分達も供養するのです。
お寺と皆さんが一緒になってご供養ができあがるのですよ。
そのように考えていただいて、お塔婆にはお魂が入っていますので、大事に持って帰っていただきたい。
開眼という作法があるのです。
仏作って魂入れずという言葉がありますが、目を開けないと魂が入ってないのです。
目を開けますから開眼というのです。
開眼法要を作法に則って行います。
このお作法には丁寧な場合は、お車でお迎えに行って、お車でお送りするというご供養の仕方があるのですよ。
このような法要を私たちはお作法でいたします。
ご先祖様は私たちにはお客さんですから、お車に乗ってくださいとお車を差し向ける。
お車に乗ってお帰りください。お年忌の場合などはそうなんです。

6 ご先祖に届く供養をしましょう。

ご供養をしますが、届いてない場合が多いのです。
先ず心の供養ができてないといけません。
ご先祖様は私たちの根なんです。
良く言われますね。根がしっかりしていないと上の葉っぱが繁りにくい。上の葉っぱが黄色くなっているのは根がやられているのです。だから農家の方は、作物を作るときは根がしっかり育つように、まず土を作って根が良く伸びるように考えるのですね。根がしっかりするために、根に栄養を与えます。水も与えないと繁らない。ええものができない。上の方は私たちです。子孫なのです。根が先祖です。そういう風に考えると分かりやすいですね。だから、ご先祖を大事にしないとお家は繁盛しませんよとご宗祖は仰いました。根を粗末にしている。若い夫婦がお受け取り祈願に来ると、あんたとこのご先祖を1回見せてくださいというと、エエ、私にご先祖があるのとか、ご先祖とは何ですかというような顔をしています。ご先祖に無関心、全然器が違う。お年を召した方でもそういう方がおられます。うちのご先祖私知りませんのです。写真では見たことがありますがご先祖を見たことがありませんといわれます。当たり前ですよね。5代も6代も前のご先祖は見れません。ご先祖は、お父さんお母さんから始まります。
1回ご先祖のこと考えてみましょうや。

7 ご先祖に無関心

ご先祖とはどういうものであるかお教えするのですが、ポカンとしている若い夫婦がいます。そうしますとね、色んな事情が起こってきているのです。やっぱり木の葉っぱが、枯れてきている事情が起きているのです。あんたら根をほったらかしにしている。根を育てることを考えてください。水もあげなさい。肥料もあげなさい。土も良くしなさいと言うことを教えないといけませんね。ご宗祖が教えてくれたのはそれですよね。ご先祖を大事にしなさいということですね。
根をやしなう。供えて養うから供養と書くのです。養とはやしなうことでしょ。根を養わなければ上は育たない。ご先祖を養うのです。だから、お供えをしっかりする。食べられるものお供えするのです。親を養うには先ず食べ物を考えてあげなければなりません。そうででないと親を養うことはできないですからね。先ず子供は、食べることを考えて上げなければならないですね。そして食べ物をお供えする形だけではなく、本当に真心を込めて、食べてください。お上がりくださいとしないと本当は真心にならない。真心を込めてお供えして頂きたい。お経もお供えの一つです。しっかり真心を込めてお供えする。ご供養とはそういうことです。そいて回向、回し向ける。やったことをご先祖に差し上げて行く。霊を養うためになるのです。
葉っぱがきれいに出てきて、芽もどんどん出てきて子孫が繁栄するわけです。この様に考えて頂いたらいいのじゃないかなと思います。ご供養をやってください。間違わないようにしっかりして頂きたいと思います。

8 お宗祖様の仰ったお彼岸・お盆月とそれ以外の月の違い

毎月、やっているご供養は、皆さん方もうちに持って帰っていますが、お彼岸・お盆のご回向は、お塔婆をうちに持って帰らないで、こっちらでお預かりして、こちらでご供養してお流しすることにしています。それは皆さんが今日来てくださって、一緒お勤めをしてご供養しますから、お宗祖さまが「いちいち持って帰って頂かなくても言いよ」と言われましたご宗祖の教えです。普段は持って帰ってくださいね。

9 日本人の先祖供養の伝統を守りましょう。

皆さんの申し込んだお塔婆は、浄書クラブの方がきれいに書いてくださっています。施主の名前迄ね。私たちが一人一人をお呼びだしします。今日はお塔婆全部をお呼び出ししご供養申し上げた次第でございます。お墓参りもしっかりやってくださいね。お年を召した方は分かっておられますが、若い方は分かりません。教えられない。今後教育制度の改革になって、また変わってくるだろうと思います。戦後の教育では、だんだん教えられなくなってきました。
ご先祖様、神様、仏様と私たちが分からない。いけない、そういうことでは社会が乱れます。日本人は世界一ダメな国民になってしまいそうな気がいたします。信仰をもっと教えなければ、ご先祖と私たち、神様と私たち、仏様と私たちの関係をしっかり勉強しなければならんのじゃないかと思います。お年を召した方の中にも無神論者の方がいらっしゃいます。
お彼岸に因んで、今日の産経新聞の漫画には、奥さんが私死んだら灰を海に撒いて頂戴ねといい、息子さんは俺もそうしたら川に流して欲しいといい、おばあちゃんはやっぱここがいいよねとお墓の前でお花を持っている絵が書いたありました。お婆ちゃんならお墓に行きたいといい、若い人は灰を撒いてくれと、言います。色んな葬式の方法がありますがやっぱり日本古来からの仕来りは大事にしなければならないと思います。昔からご先祖が行ってきたことは私たちも伝統として繋いで行くことが必要でしょう。世界では山の上に置いたり、鳥に食べさせたりといった色んな葬式がありますが、日本は土葬があって火葬がってとなっています。この様な葬式から宗教心が出てきますから、若いときから仏壇の前に坐らせて、お墓参りしようと子供たちを無理矢理でも引っ張り出していって頂きたいと思います。そうでなければ、お墓の仏具まで持って行くひどい世の中になるのでしょうね。そういうに子供たちに教えなけれればならないと思います。お彼岸のいい機会ですから、子供たちに教えてくださいね。

10 幸せになるお宗祖さまの教えを実行しましょう。

お宗祖さまの教えをしっかり実行して頂いて、お陰をいただいてください。お陰をいただく方法を教えてくださっているのですから、その方法をしっかりやらないとお陰に繋がりません。ご先祖供養もその一つです。しっかりやってください。お互いに頑張ってしっかり信仰して、来年宗祖生誕100年祭を迎えましょう。ご宗祖いらっしゃったら100才です。その次は、霊顕75年祭です。しっかり信仰して立派なお祀りをさせて頂きたいと思っております。